こんにちは、うりぼうです

あー毎月配当金欲しいけど値上がり益を放棄したくないなー
QYLDみたいな超高配当もいいけど、VOOのような右肩上がりな銘柄もいいなー
という方向けのETF【DGRW】についてです
基本的に値上がり益が大きい銘柄は配当は少ないものが多いです
DGRWも例に漏れず値上がり益は大きいですが、配当利回りは低い傾向となります
毎月分配で少量のインカムを得つつ、長期で値上がり益と増配を期待できるETFです
DGRW
基本情報
DGRWはウィズダムツリー米国株クオリティ配当成長ファンドと言います
ウィズダムツリーは投資初心者には聞きなれない会社かもしれませんが、株式投資研究の世界的権威であるジェレミー・シーゲル教授がシニア投資戦略アドバイザーとして所属しています

名も知れない怪しい運用会社ではありませんのでご安心ください
DGRWはアメリカの配当成長と企業としての収益成長力の両方に注視し銘柄選定を行います
ROA、ROEなどの収益性(クオリティ)と配当の源泉となる企業の利益の成長性の二つを基準に、長期的に配当の成長が見込まれる銘柄を選定しています

配当を実施していればよいので選ばれる銘柄は高配当とは限りません
企業としての収益力や成長力がメインです
選ばれる銘柄の配当利回りは比較的低い傾向にあります
また、連続増配しているかどうかは選定条件には入っていません
あくまでも重要視しているのは今後増配する能力を持っているかどうかです
過去の配当成長ではなく、将来の配当成長の可能性が高いと考えられる「収益性と成長性」を重視して300弱程度の銘柄に選定しています
将来性重視のETFですが、毎月分配となります
経費率
経費率は0.28%
超高配当で知られる毎月分配ETFであるQYLDよりはかなり良心的
QYLDの記事はこちら

とはいえ、VOOやVIG、VYMなどと比べるとそこそこお高い設定となっています
有名なETFの経費率一覧を見てみましょう
VOO | 0.03% |
VTI | 0.03% |
VYM | 0.06% |
HDV | 0.08% |
SPYD | 0.07% |
VIG | 0.06% |
QQQ | 0.20% |
QYLD | 0.60% |
SRET | 0.58% |
DGRW | 0.28% |
DLN | 0.28% |
ざっと思いついたETFの経費率を並べました
QQQより少し高いけど、グローバルX社のETFよりはだいぶ経費抑えめです

もう少しお安くなってほしいけど…
我慢できないレベルではないといった感じですね
組み入れ銘柄
それでは、2021/09/05時点の組み入れ上位10銘柄を見てみましょう
マイクロソフト | 5.66% |
アップル | 5.05% |
ジョンソンエンドジョンソン | 4.50% |
ベライゾン | 3.80% |
ファイザー | 3.55% |
プロクター・アンド・ギャンブル | 3.30% |
アルトリア・グループ | 3.02% |
コカ・コーラ | 2.98% |
シスコシステムズ | 2.92% |
ペプシコ | 2.43% |
上位二つがGAFAMでお馴染みのマイクロソフトとアップル
でも割合はそこまで極端に偏ってはいませんね
全ての組み入れ銘柄は以下のサイトで確認できます
セクター別比率はITに多少偏ってはいますが、ヘルスケア、生活必需品などもしっかり入っています
不動産やエネルギーと言った、すでに高配当になってそうな銘柄の比率は少ないですね
チャート
出典:https://jp.tradingview.com/chart/?symbol=DGRW
年単位で見るとヨコヨコしていることもありますが、基本的に設定来で右肩上がりです
2021/09/05時点での価格は62.64ドル
コロナショックから一気に上げてきました
それでもまだまだ買いやすい価格です
分配金
直近12か月の分配金について見ていきましょう
権利落ち日 | 支払日 | 分配金総額 |
2021/08/25 | 2021/08/30 | 0.075 |
2021/07/26 | 2021/07/29 | 0.065 |
2021/06/24 | 2021/06/29 | 0.155 |
2021/05/24 | 2021/05/27 | 0.06 |
2021/04/26 | 2021/04/29 | 0.09 |
2021/03/25 | 2021/03/30 | 0.12526 |
2021/02/22 | 2021/02/25 | 0.065 |
2021/01/25 | 2021/01/28 | 0.045 |
2020/12/30 | 2021/01/05 | 0.01765 |
2020/12/21 | 2020/12/24 | 0.155 |
2020/11/23 | 2020/11/27 | 0.065 |
2020/10/27 | 2020/10/30 | 0.105 |
2020/09/22 | 2020/09/25 | 0.07 |
2020年12月は特別分配金の支払いと合わせて2回分配されています
毎月均等になるように出してくれるわけではなく、結構バラバラです
3月、6月、12月あたりは多い印象ですね
配当利回りは大雑把に1%~2%弱で推移しています
設定は2013年ですが、分配金は2013年の途中から出ているため、2014年からの配当を出してみました
2019年が異様に好調だったことと、2018年の特別配当がやたら多いですね
特別配当は出る年と出ない年があるようです
2020年はコロナショックで2019年から比べて減配となっていますが、2021年は2020年は超えられそうです
基本的には右肩上がりですが、この銘柄は連続増配銘柄ではなく、「将来の」収益力と増配力を見込んで銘柄選定されています
一時的に減配されていても、長期で右肩上がりであればOKです
増配率
増配率も計算してみました
2014から2020までは年単位
2021年は8月までの分配金を2020年と比べています
2014-2015 | 18.69% |
2015-2016 | 7.30% |
2016-2017 | 1.08% |
2017-2018 | 29.58% |
2018-2019 | 15.15% |
2019-2020 | -2.10% |
2020-2021(8月まで) | 7.97% |
平均 | 11.09% |
年単位で減配は2020年の1度だけ、それもわずか2.1%マイナスなだけでした
他の年はすべて増配しており、平均すると11.09%も増配しています
基本的にこの計算は小数点第三位は切り捨てているため、実際はもう少し増配率は良くなります
分配利回りは低いですが、増配力が素晴らしいですね
値上がりと増配の両方を取っていくETFとしての役割をきっちり果たしています
例えばですが、2020年の分配金は年間1.04265ドルでした
これを11.09%増配するとして5年後の2025年の分配金はどうなるか計算してみます

こういう計算結構好きです
将来の分配金を計算して、数年後にはこれだけもらえるーってウキウキしてます
すると、1.76406011ドルになります
まあ常に11.09%増配するわけではないですが、将来的にどのくらいのリターンが見込めるのかは投資前に計算しておきたいですね
もし今の価格62.64で買ったとして、5年後の分配金で計算してみると…
分配利回りは2.81%となります
2026年には分配利回りは3%を超えます
つまり、過去の実績から計算すると、6年持っていれば勝手に高配当化すると言うことですね
トータルリターン比較
ではトータルリターンを比較してみましょう
この銘柄のライバルになっていくのは連続増配銘柄を拾っていくVIGだと思います
いくつかの有名なETFと5年間のトータルリターンを比べてみました
出典:https://www.etfreplay.com/charts.aspx
緑:QQQ、青:VOO、黄:VIG、黒:DLN、赤;DGRWです
トータルリターンではやはりQQQが圧勝ですが、VOOやVIGと張り合っているのは立派です
経費率はVOOやVIGに勝てませんが、キャピタルゲインを取りつつ毎月分配というキャッシュフロー強化目的であれば全然ありかと思います
VOOと張り合っていることからわかるように、DGRWはVYMやHDVなどの米国高配当ETFよりはトータルリターンは高いです
5年という比較的長期で見てこれだけのトータルリターンを残せて毎月分配なら高配当投資家としても全然選択肢になります
持ってれば勝手に増配してくれますからね
DGRWまとめ
というETFでした
分配利回りが低いのに毎月分配というちょっと珍しいETFですね
毎月のキャッシュフローの強化はしたいけどQYLDを買いすぎてもう少しリスクを下げたいという方にはとても相性の良いETFに思います
価格的にもVOOやVIGより買いやすいのも良いですね
VIGはみんな持ってるから嫌だという方はDGRWはいかがでしょうか
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