こんにちは、うりぼうです

今回はニッケこと日本毛織(3201)についてお話します
安定配当に優待ももらえて、10万円以下(2021/06/28時点)で買える銘柄です
配当+優待銘柄を探している方は一読ください
以前に書いたサムティやハピネットに比べたら高配当とまではいきませんが、しっかり株主還元をしてくれる会社です
配当+優待記事は他にも書いています



日本毛織
どんな会社??
1896年(明治29年)に設立された、ものすごく昔からある企業
大阪に本社があり、御堂筋線の本町駅や淀屋橋駅の近くです
事業は主に四つに分かれています
衣料繊維事業 | ウール由来の先端素材などの開発 学校、官公庁向け制服の製造販売 自衛消防隊/消防本部向け防火服の製造販売など |
産業機材事業 | 自動車関連、環境関連などの分野に向けた製品開発製造販売 楽器用、ホビー用、スポーツ用などの資材開発製造販売 |
人とみらい開発事業 | 街づくりを主眼とした地域共生型のサービス提供と不動産開発 商業施設運営、オフィスビルの賃貸、住宅販売、介護、テニススクールなど |
生活流通事業 | 既存業務で製造したものを販売するのに特化した事業 ネット販売、卸、物流など |
繊維に関する事業をしながらも多角化されています
消防隊などに防火服を提供していて安定感があります
2020年の決算説明資料には「新型コロナウイルス感染拡大の影響で、2020年7月10日に業績予想を下方修正するも、多様化したグループ経営によるリスク分散や各々の経営環境への取り組みで、利益は当初計画を上回る」
と記載されており、多角化されたニッケグループの地盤は結構強いです
業績
出典:https://irbank.net/E00552/results
比較的好調だったニッケですが、2021年予想はかなり弱気
売上こそそこそこですが、営業利益、経常利益予想は4,5年前に戻ってしまいました

おいおい、さっきニッケの地盤が強いって言ったばっかじゃねーか

やはり新型コロナの影響は結構受けています
生活流通事業は伸びているものの、他の事業を補うほどの力はありません…
企業向けの制服の受注が減っていること
工業関連も軒並み新型コロナの影響を受けているため、工業用資材なども低調
外出自粛で商業施設関連もダメ
これだけ負の要素が揃うとさすがに利益は伸びません
とはいえ、新型コロナが収まればある程度揺り戻しが来ることは予想できます
今のうちに物流や通販などを手掛ける生活流通事業をどこまで伸ばしていけるかが重要となってくるでしょう
財務状況
出典:https://irbank.net/E00552/results
純資産や一株あたりの資産を表すBPSが順調に伸びています
有利子負債比率も20%を超えるかどうかのところで推移し、自己資本比率は60%を超えています

業績が伸びに伸びている会社ではないけれど、手堅く手堅く資産を増やしている会社ですね

安定感があって長期保有に向いた銘柄ですね
負債を増やしすぎないようにしながらじわじわと利益を出しています
財務状況は問題ないですね、良い会社です
配当について
2021/06/28時点での株価が981円
配当は1株27円を予想しており、配当利回りは2.75%程度
そこまで高配当ではありません
ではニッケの過去の配当について見ていきましょう
出典:https://www.nikke.co.jp/investor/dividends/
ニッケの良さは【減配しない】こと
公式ホームページにも減配しないことを方針としていると明記されています
連続増配はあまり見られないものの、創立100周年や120周年の記念配当を除けば40年以上減配をしていません
配当方針としては、減配しないことを前提とした上で以下を掲げています
業績を上げて配当も引き上げていくという意欲がありますね
40年以上減配をしていませんが、その間もそれほど無理をしている感じはありません
過去10年間の配当性向はこちら
2011年 | 44.9% |
2012年 | 41.9% |
2013年 | 40.8% |
2014年 | 38.2% |
2015年 | 32.2% |
2016年 | 32.4% |
2017年 | 30.8% |
2018年 | 30.4% |
2019年 | 29.0% |
2020年 | 27.4% |
見てわかる通り、配当性向がどんどん下がっています
継続的に利益を増やしている証です
2021年は新型コロナの影響で業績は落ちる予想ですが、配当性向が上がるだけで減配はないと思います
また、ニッケは配当以外の株主還元として自社株買いも行う会社です
2020年は10億円を超える自社株買い
2018年も10億円を超える自社株買いを行いました
2015年には20億円を超える自社株買いを行っています
自社株買いは1億円以下の少額で実施することも多いニッケですが、余裕のある時は一気に額を増やすこともあり、株主還元に積極的です
株主優待
株主還元に積極的なニッケは優待もあります
優待カタログは自社で製造された衣服、布団、雑貨がメインで食べ物もあります
ニッケの公式ホームページでカタログは見れますので気になる方はチェックしてみましょう
また、ニッケは数少ない1株優待の銘柄でもあります

個人的には、使い勝手の良いQUOカードがあるのがうれしいですね
2021年08月に優待内容変更となりました
詳細は以下の記事をどうぞ

ニッケまとめ
配当を増配し続ける累進配当政策をしている会社はいくつかあります
しかし、コロナショックで三菱商事の配当性向が99%になるなど
累進配当はどこか無理して配当を出すようになります

日本エスコンなんかコロナショックで累進配当を撤回しましたよねぇ…
無理に増配するのではなく
「減配をしない」「増配しても問題ないだけの基盤が整ったら増配する」
この二つを実践しているのがニッケこと日本毛織です
無理に増配していないからこそ高配当銘柄にはなっていませんが、これからも長期的に株主還元をしてくれるという安心感があります
(こういった安心感は、常に減配の恐怖に怯えるJTでは決して得られないものですね)
日本株分散投資の一角として加えるのに良い銘柄だと思います
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